ミディオーサに引き続き、今週末にアルテミスSに出走するもう1頭、シェーングランツを取りあげましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=6pvQqj_lv74
http://db.netkeiba.com/race/201801020102/
デビュー戦は、後方から押し上げていったものの、思いのほか伸びず、期待外れの5着に終わりました。
続く2戦目は、ルメール騎手に乗り替わったので、好位につけるのかと思いきや、前走同様の後方待機から、4角で捲っていく形となりましたが、直線では後続を突き放す一方の圧勝でした。かなりズブいところがあるようで、途中からルメール騎手も追い通しでしたが、エンジンがかかってからは、初戦の凡走ぶりが嘘のような末脚を披露してくれましたね。
となると、あのパッとしない新馬戦は何だったのかということになりますが、考えられることとしては、叩き良化型で、初戦からは動けないタイプということなのかもしれません。今週末のアルテミスSは、レース間隔としては2ヶ月ぶりという微妙なところですが、どうのような走りを見せてくれるのか、注目されますね。未勝利戦の内容からは、じゅうぶんに通用するのではないかと思いますが、先週の府中の馬場状態は、差しの効きにくい前残り馬場だったので、そのあたりがどうなるかでしょう。
https://www.jbis.or.jp/horse/0001221379/pedigree/
それでは、血統のほうから見ていくことにします。
母スタセリタは、仏英米中18戦10勝。仏オークスなどG1戦5勝の大物競走馬でした。繁殖入り後も、ソウルスターリングを出して、ポテンシャルの高さを見せています。
3代母シュイヴェは、2頭の重賞勝ち馬を出しました。
5代母サザンシーズは、G1を4勝した、スタンランの母。
母系は、ドイツの名門、シュヴァルツゴルト牝系。サガス、スリップアンカー、スタンランなどが出ています。日本でも、マンハッタカフェ、ブエナビスタ、ソウルスターリングなどが活躍しました。
(1)母父モンズーン
モンズーンは、ドイツの大種牡馬で、長く低迷の続いたブランドフォード系にもう1度スポットライトを当てる役割も果たしました。
ディープ×母父モンズーンは、16頭がデビューして、11頭が勝ち上がり(すべて中央)、重賞勝ち馬はまだ出ていません。
個人的には、大いに期待していた配合パターンだったのですが、今のところ期待したような結果は出ていません。
その原因は、サドラーズウェルズの場合と同じで、あまりにも欧州色が強すぎて、日本の高速馬場への対応力に問題があるのだと思われます。解決策として考えられるのは、やはり、ミスプロの血を入れることでしょう。サドラーズウェルズにミスプロの血が加わったガリレオは、ディープとの掛け合わせでニックス級の成功をおさめています。
モンズーン
https://www.jbis.or.jp/horse/0000361091/pedigree/
ディープとの関連性という観点からモンズーンの配合を見ていくと、母母父オーティの配合に目がいきます。ディープの祖母バークレアと組み合わせのクロスをなすので、ここが機能するようなら、大物も期待できるのではないでしょうか。
(2)ディープ×モンズーン×ダッシングブレイド
シェーングランツの配合は、ディープ×母父モンズーン×母母父ダッシングブレイドですが、全く同様の配合パターンの馬が、これまでに4頭出ています。
ノーブルコロネット(=ノーブルプラネット=ステラスターライト)
https://www.jbis.or.jp/horse/0001126929/pedigree/
ゼーゲン
https://www.jbis.or.jp/horse/0001208303/pedigree/
シェーングランツと、ノーブルコロネット&ノーブルプラネット&ステラスターライトと、ゼーゲンとは、8分の7同血ということになりますが、3頭の異なる母馬から生まれた、8分の7同血の産駒5頭が、すべてが勝ち上がったということは、ディープ×モンズーン全体の勝ち上がり率に較べ、かなり優秀だと言えそうです。
この配合が、他のディープ×モンズーンのパターンよりどこが優れているのかは、まだはっきりしないのですが、今後の研究課題でしょう。
(3)シュヴァルツゴルト牝系
マンハッタンカフェやブエナビスタの活躍により、日本でも注目されることとなったドイツの名門シュヴァルツゴルト牝系ですが、ディープ産駒からも、トーセンレーヴ&ジョワドヴィーヴルの兄妹や、サラキア、メイショウメイゲツなどが活躍しています。
非常に活力のある牝系で、ディープとの相性も良好ということであれば、母系の面からも期待できそうですね。
(4)まとめ
非常に重厚な配合で、日本の高速馬場への対応には不安も残るところですが、当たればホームランも期待できると思います。デビューから2戦は、札幌の洋芝だったので、今回のアルテミスSが初の高速馬場ということになりますが、うまく対応できるようなら、クラシック路線に乗ってくるでしょう。
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/keiba/keiba/2018/assets_c/2018/07/shen-grantu-thumb-550xauto-205681.jpg
引き続き、馬体のほうも見ていきましょう。
見栄えのする馬体ではあるのですが、では何に似ているのかといわれると、ちょっと困ってしまいますね。
姉ソウルスターリングは、かなりモンズーン色が濃く、シェーングランツにもモンズーンの影響が見てとれますが、姉よりは影響度は小さいと思います。
今年のディープの2歳産駒の馬体評価リストでは、牝馬の6位に取りあげました。
ソウルスターリング(2歳)
https://i.daily.jp/horse/pog_toku/2016/05/03/Images/d_09048812.jpg
モンズーン
https://www.blacktypepedigree.com/sites/default/files/styles/articleimage-full/public/field/image/Monsun.jpg
https://www.youtube.com/watch?v=6pvQqj_lv74
http://db.netkeiba.com/race/201801020102/
デビュー戦は、後方から押し上げていったものの、思いのほか伸びず、期待外れの5着に終わりました。
続く2戦目は、ルメール騎手に乗り替わったので、好位につけるのかと思いきや、前走同様の後方待機から、4角で捲っていく形となりましたが、直線では後続を突き放す一方の圧勝でした。かなりズブいところがあるようで、途中からルメール騎手も追い通しでしたが、エンジンがかかってからは、初戦の凡走ぶりが嘘のような末脚を披露してくれましたね。
となると、あのパッとしない新馬戦は何だったのかということになりますが、考えられることとしては、叩き良化型で、初戦からは動けないタイプということなのかもしれません。今週末のアルテミスSは、レース間隔としては2ヶ月ぶりという微妙なところですが、どうのような走りを見せてくれるのか、注目されますね。未勝利戦の内容からは、じゅうぶんに通用するのではないかと思いますが、先週の府中の馬場状態は、差しの効きにくい前残り馬場だったので、そのあたりがどうなるかでしょう。
https://www.jbis.or.jp/horse/0001221379/pedigree/
それでは、血統のほうから見ていくことにします。
母スタセリタは、仏英米中18戦10勝。仏オークスなどG1戦5勝の大物競走馬でした。繁殖入り後も、ソウルスターリングを出して、ポテンシャルの高さを見せています。
3代母シュイヴェは、2頭の重賞勝ち馬を出しました。
5代母サザンシーズは、G1を4勝した、スタンランの母。
母系は、ドイツの名門、シュヴァルツゴルト牝系。サガス、スリップアンカー、スタンランなどが出ています。日本でも、マンハッタカフェ、ブエナビスタ、ソウルスターリングなどが活躍しました。
(1)母父モンズーン
モンズーンは、ドイツの大種牡馬で、長く低迷の続いたブランドフォード系にもう1度スポットライトを当てる役割も果たしました。
ディープ×母父モンズーンは、16頭がデビューして、11頭が勝ち上がり(すべて中央)、重賞勝ち馬はまだ出ていません。
個人的には、大いに期待していた配合パターンだったのですが、今のところ期待したような結果は出ていません。
その原因は、サドラーズウェルズの場合と同じで、あまりにも欧州色が強すぎて、日本の高速馬場への対応力に問題があるのだと思われます。解決策として考えられるのは、やはり、ミスプロの血を入れることでしょう。サドラーズウェルズにミスプロの血が加わったガリレオは、ディープとの掛け合わせでニックス級の成功をおさめています。
モンズーン
https://www.jbis.or.jp/horse/0000361091/pedigree/
ディープとの関連性という観点からモンズーンの配合を見ていくと、母母父オーティの配合に目がいきます。ディープの祖母バークレアと組み合わせのクロスをなすので、ここが機能するようなら、大物も期待できるのではないでしょうか。
(2)ディープ×モンズーン×ダッシングブレイド
シェーングランツの配合は、ディープ×母父モンズーン×母母父ダッシングブレイドですが、全く同様の配合パターンの馬が、これまでに4頭出ています。
ノーブルコロネット(=ノーブルプラネット=ステラスターライト)
https://www.jbis.or.jp/horse/0001126929/pedigree/
ゼーゲン
https://www.jbis.or.jp/horse/0001208303/pedigree/
シェーングランツと、ノーブルコロネット&ノーブルプラネット&ステラスターライトと、ゼーゲンとは、8分の7同血ということになりますが、3頭の異なる母馬から生まれた、8分の7同血の産駒5頭が、すべてが勝ち上がったということは、ディープ×モンズーン全体の勝ち上がり率に較べ、かなり優秀だと言えそうです。
この配合が、他のディープ×モンズーンのパターンよりどこが優れているのかは、まだはっきりしないのですが、今後の研究課題でしょう。
(3)シュヴァルツゴルト牝系
マンハッタンカフェやブエナビスタの活躍により、日本でも注目されることとなったドイツの名門シュヴァルツゴルト牝系ですが、ディープ産駒からも、トーセンレーヴ&ジョワドヴィーヴルの兄妹や、サラキア、メイショウメイゲツなどが活躍しています。
非常に活力のある牝系で、ディープとの相性も良好ということであれば、母系の面からも期待できそうですね。
(4)まとめ
非常に重厚な配合で、日本の高速馬場への対応には不安も残るところですが、当たればホームランも期待できると思います。デビューから2戦は、札幌の洋芝だったので、今回のアルテミスSが初の高速馬場ということになりますが、うまく対応できるようなら、クラシック路線に乗ってくるでしょう。
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/keiba/keiba/2018/assets_c/2018/07/shen-grantu-thumb-550xauto-205681.jpg
引き続き、馬体のほうも見ていきましょう。
見栄えのする馬体ではあるのですが、では何に似ているのかといわれると、ちょっと困ってしまいますね。
姉ソウルスターリングは、かなりモンズーン色が濃く、シェーングランツにもモンズーンの影響が見てとれますが、姉よりは影響度は小さいと思います。
今年のディープの2歳産駒の馬体評価リストでは、牝馬の6位に取りあげました。
ソウルスターリング(2歳)
https://i.daily.jp/horse/pog_toku/2016/05/03/Images/d_09048812.jpg
モンズーン
https://www.blacktypepedigree.com/sites/default/files/styles/articleimage-full/public/field/image/Monsun.jpg