今年は、ディープ産駒が上場される最後のセレクトセールです。しかも、当歳馬の上場はなく、1歳馬13頭のみ。
セール初日は、ディープ産駒の高額落札ラッシュが続き、新型コロナの影響が懸念される中、初日としては歴代2位の売上を記録しました。
それでは、落札額上位を占めたディープ産駒を見ていくことにしましょう。

シーヴ19
https://www.jrha.or.jp/select/2020/114.html
https://www.youtube.com/watch?v=3qPcfiG9_6s
https://www.jbis.or.jp/horse/0001312228/pedigree/

初日の最高価格は、シーヴ19の5憶1000万円でした。初日の1歳馬の価格としては、過去最高額となりました。
落札者は、ショウナンの冠でおなじみ、国本哲秀氏です。
今年のPOGでも人気のあったサトノスカイターフの全弟で、ケンタッキーオークス馬キャスリンソフィアの半弟。
サトノスカイターフよりも、がっちりした体型で、ディープ産駒としてはパワフルな馬体ですね。国本オーナーは、「10億までは引かないつもりでした」とコメントされています。
5億を超える金額は、レースの賞金だけで回収するのは難しいと思いますが、ここまでくれば損得度外視ということなのでしょう。

フォエヴァーダーリング19
https://www.jrha.or.jp/select/2020/056.html
https://www.youtube.com/watch?v=rQTIVjL-TIA
https://www.jbis.or.jp/horse/0001312140/pedigree/

初日の落札額第2位は、フォエヴァーダーリング19の4億円です。
落札したのは、ダノックスでした。
ゼンノロブロイの近親(母がゼンノロブロイの姪)ですね。均整のとれた馬体で、ディープ産駒というよりも、サンデー産駒のような感じでしょうか。

テディーズプロミス19
https://www.jrha.or.jp/select/2020/036.html
https://www.youtube.com/watch?v=THH171Sc5YM
https://www.jbis.or.jp/horse/0001311260/pedigree/

初日の落札額第3位(牝馬では1位)は、テディーズプロミス19の2億4000万円でした。
落札者は、キーファーズ。
マイラプソディーの半妹ですね。好馬体だとは思いますが、2億4000万円はさすがに高すぎるでしょう。最後のセレクトセールというプレミア込みのお値段かと。

アブソリュートレディ19
https://www.jrha.or.jp/select/2020/067.html
https://www.youtube.com/watch?v=s5utDNQAoTE
https://www.jbis.or.jp/horse/0001226828/pedigree/

初日の落札額第4位は、アブソリュートレディ19の2億2000万円。
落札者は、金子真人氏です。すでに、ディープ産駒でも2頭のダービー馬のオーナーとなっている、もはや生きる伝説ような存在ですね。
名牝ラクレソニエールの半弟で、社台F産ということでこの価格に落ち着きましたが、個人的には、本日最高の好馬体の持ち主だと思います。カタログ画像も良かったですが、実馬はさらに素晴らしいですよ。

カンビーナ19
https://www.jrha.or.jp/select/2020/108.html
https://www.youtube.com/watch?v=397OnFd-T4w
https://www.jbis.or.jp/horse/0001269786/pedigree/

初日の落札額の第5位は、カンビーナ19の2億円です。
落札者は、島川隆哉氏。
社台Fの生産馬が、初日の落札価格トップ5に2頭も入ったのは、2015年以来5年ぶりですね。
トーセンカンビーナ&ファルコニアの全弟で、2頭のお兄さんはまだ重賞勝ちはありませんが、トーセンカンビーナは阪神大賞典2着、ファルコニアは京都新聞杯3着と、それぞれ着実に実績をあげています。
こちらの弟のほうも抜群の好馬体で、ノーザンF産なら、3億の大台も狙えたのではないでしょうか。

以上、2億円超えの5頭を振り返ってみましたが、その他にも1億円超えも4頭ということで、ディープ産駒が中心となった初日だったと言えるでしょう。1億超えの4頭の中では、個人的には、ユーロシャーリーン19に最も惹かれました。
その他の種牡馬の産駒では、例年どおり、キングカメハメハ産駒とハーツクライ産駒が目につきましたが、大御所以外ということでは、ドゥラメンテ産駒の健闘が目立ちましたね。初年度産駒の好調を受けて、エピファネイア産駒やキズナ産駒もまずまずの善戦でしたが、予想外だったのは、ロードカナロア産駒の伸び悩み。最も高額だった産駒が7600万円ということで、このままでは、ポスト・ディープどころか、ポスト・キングカメハメハの座も確実とは言えなくなってくるかもしれません。
なお、今年は2日目のディープ産駒の上場がないということで、2日目の投稿はお休みするかもしれません。あしからず、ご容赦くださいませ。

参考動画

セール初日終了後の吉田勝己氏へのインタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=n8-24_xAJEc

追加動画

セール2日目終了後の吉田照哉氏へのインタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=49f4C2daODg